シャイでぶっきらぼうな愛

2020.03.03

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ああ、あっという間に3月。

昔、1月~3月を「行(1)っちゃった、逃(2)げちゃった、去(3)っちゃった、というくらい早いのだ」と、とある先生が言っていたことを、この時期になると思い出します。

年度の変わり目だから、「残された時間」というような感覚があるのかもしれません。

 

コラムを書くのもきっとあと2回、山崎です。

 

最近は、4月からの生活に向けて準備をしています。
週末は隣町と陸前高田を行ったり来たり。

 

次に住む場所は、ここから一時間の距離。
新しい生活は、どうなるのだろう?
とても楽しみで、想像するとワクワクして

でも、たった一時間の距離なのに、どうしようもなくさみしいのはなんなんだろう。

4、5年過ごしたこの町に、思った以上に愛着が湧いているようです。

 

そして、そんな感情に追い討ちをかけてくるのが、シャイでぶっきらぼうで、愛情たっぷりな、この町の人たち。

これからのことを伝えたくて、1年くらい前に出会ったはっつぁん(と呼ばれる漁師のおじちゃん)に久々に会いにいった。

この人には、「漁師になるなんて、1000%無理だ」と、会うたび言われていて

最初はその言葉にひるんだけれど
それでも海とか魚市場に連れて行ってくれた人。

(で、「どうだ?辛いだろ?やめといたほうがいいぞ」という)

 

だから、本当にその仕事をするよ、と、ようやく伝えられたとき

聞いてたぞ。いるうちに仕事教えるから、やり方も教えるから、道具も見せてやっから、今度の休みに来なさい。
と言って、勝手にロープワーク講座も始まった日には

そんなのずるいよ、と思って泣けた。

地域ごと好きになる、とか
町に育ててもらった感覚、というのがあって
都会育ちの私は、そういうことを確かにこの町で知ったんだと思います。

 

どんな感謝を伝えたらいいだろうか。

陸前高田での暮らしも残り1ヶ月。

悔いなきように過ごします。

 

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高田暮らし