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「なにあの人、まだ冬気分なの?もう春が来るっていうのに、分厚いアウターにマフラーなんか巻いちゃって。」
季節の変わり目にありがちな、服装を間違えた時に感じるあの「あなた季節外れですよ感」たっぷりな視線を全身に受けながら、陸前高田から東京の自宅最寄り駅に到着。
陸前高田仕様の防寒対策ばっちりな装いは東京ではもう時代遅れのようで、もうこちらは暖かく、町ゆく人はみんな軽装でした。ちょっとタイムスリップしたみたいな気持ち。
高田と東京ってやっぱ遠いんだなと身をもって実感しながら、小っ恥ずかしさの中スーツケースを引き、自宅へ着いたころにはうっすら汗すら滲んでいました。
あ、申し遅れました!今回のコラム担当は東京学生スタッフ岡田です。
さて、東京に帰ってきましたよ感のある冒頭でしたが、そうです。2月は高田にいました。
寒かった・・。よりによって、あんな大雪が降るなんて・・泣
しかし、大雪の中でもいいことはあるもんで。
かの暮舎副理事、越戸さんが竹駒町に借りているおっきいお家「山猫堂」。
私とインターンのみひろ・かりんの3人で山猫堂で過ごしていました。
すっごいイイお家なんです。圧倒的存在感と惹きつけられるなにかがある。
もともとは空き家となっていた山猫堂を、自分たちで掃除したり、家具を運んだりしながら暮らしているとあら不思議、どんどん生活感がでてくるもので。それに伴って、愛着も湧くもんだ。
そして雪の日。
ひいー、こんな降るか!岩手の湘南って言うてたやん!
あたり一面真っ白。地面と空の見境もつかないくらい。
ありゃ、これは雪かきしなきゃだけど道具がないから借りなきゃと、すぐ裏に住む大家さんに借りにいきました。
私とかりんは人生初の雪かき!
慣れない作業に苦戦している私たちを横目に、みひろはすごい速さで雪かきしていました(笑) さすが豪雪地帯の群馬っ子。
山猫堂はじめ、ご近所さん家や大家さんのお庭の雪かきもちゃっかりお手伝いさせてもらって、ようやくまったり。
雪って大変なんだなあと思っているところに、玄関からチャイムの音が。
扉を開けると、そこには雪の中、大家さんご夫婦がお鍋と愛犬を抱えて立っていました。
雪かきのお礼に、あったかい豚汁をつくってもってきてくれたのです。
疲れて冷え切っていた体に染みる優しい味でした。
ありがてぇ・・。とっても嬉しかったです。
お家を借りることを通してこんなに素敵な関係性が生まれることにほっこり。雪の日でも暖かい気持ちになる良い思い出ができました。大家さんご夫婦、ありがとうございました◎
岩手の湘南よ、雪も悪くないぞ。
ではまた。
【プロフィール】
岡田侑子(おかだ ゆうこ)
2000年7月3日生まれ/東京都出身/早稲田大学3年生/2020年度春、高田暮舎空き家バンク・インターン/現在、空き家に可能性を感じて「お家の未来相談窓口」に携わる/行動力とフットワークの軽さが売りです/重度の積読家