東京からの移住、高田での出会い

2023.09.12

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はじめまして。
20年以上住んでいた東京から、今年5月にお試し居住を利用して
陸前高田へ引っ越してきましたりかこと言います。

私、実はお試し住居を利用するまで東北に足を運んだこともなく、
なんの前情報もなしに直感で「ここに住む!」と決めてそのままお試し住居を申し込み、
仕事も決めず車も購入せず、土地勘もないままパートナーの彼と一緒に陸前高田に住みました。笑
引っ越して来てからはみなさんに突っ込みどころが多すぎる!と笑われましたが、
不思議なもので絶対全部うまく決まっていく!と信じていました。

今思い返せば東京からの地方移住を数年検討していた中で、色々な場所へ旅に出たこともありましたが
地方移住のハードルの高さを感じている部分もありました。
この広い世界で一から住居を決めて家具を揃えて生活ができる環境にする、仕事を決める…
東京で日々忙しくしていた私にとって、陸前高田のお試し住居は最高の制度であり、
ホームページを見ても事細かに街のこと、暮らしのことを記載されていて
住む前から街の本気度が伝わりました。だからこそ、安心して引っ越すことができたのだと思います。

何よりも仕事も何も決まっていないまま受け入れてくださった高田暮舎と
陸前高田市の皆さんは本当に懐が深いと思います。そんな地域ありますか?笑
そういう面も含めて、陸前高田市は本当に面白くてあったかい街なんです。

そんな中でゆるやかに仕事を探していたところ、口コミから陸前高田駅すぐ近くの
「和笑輪」というお総菜屋さんに入りお惣菜を購入してみたところ、
食べた瞬間から「ここで働きたい!」と、これまた直感が働き。笑
とんとん拍子で働かせてもらうことになりました。

「和笑輪」はメニューが毎日変わるお総菜屋さん。
キッチンで働くのは地元のお母さまたち中心で、年頃のお子様がいる方も多く忙しいはずなのに
毎日たくさんの美味しいお惣菜を作ってくれます。
そんな姿を見て自分の思春期を思い出して、どんなに喧嘩した時もお母さんがおいしいご飯を
作ってくれたなーと思い出してさらに感謝が生まれたり。

オーナーは私のお父さんお母さんの年齢くらいの夫婦で、東京から来た私たちを温かく迎え入れてくれて、本当の家族のように、友達のように接してくれます。
私にとって「和笑輪」は言葉に表すことができないくらい愛に溢れた、心が温まる場所です。
今まで東京でいろいろな仕事をしてきましたが、今が人生で一番楽しい仕事をしています!
仕事という枠を超えて愛で動き続けている「和笑輪」は、私の人生で大切にしている部分と重なることが多く、そんな場所に出会えたことに感謝する毎日です。

そして一番は”車がないこと”にすごく驚かれます。
(岩手って広いですもんね…笑)
たしかに他人から見れば不便が多いと感じるかもしれません。
でも、自宅近くのバス停まで歩いて40分ほどの距離がありますが、
夜は満天の星空を見ながら、側道にある畑に集まるカエルの大合唱を聞きながら帰ったり、
歩いている途中で知り合いの方が家まで車に乗せてくれたり、
初めてお会いする方も歩いている人が珍しかったのか声をかけていただき、そのまま自宅まで送ってもらったこともありました。

私にとってはそういった時間がとてもありがたく、全部の出来事を思い返してもどの瞬間も幸せで、
車が“ない”からこそうまれる時間も、深まる縁もあるのだと学びました。
だからきっと、何か足りないと思うものがあっても日常にある小さな幸せを感じる心、
自分を突き動かす情熱があればこの街では生きていけるのだと感じています。

今はお試し住居を利用していて、正直この先のことはまだ分かりませんが、
既にこの街が自分のホームだと感じていて、もっともっとこの街を知りたいと思っています。
東京からのおためし住居は大成功です!この街、この街にいる人々が大好きです。
これからは陸前高田からもらったエネルギーを自分なりの形で表現していこうと思います!

【プロフィール】

りかこ
1993/5/31うまれ/福岡出身東京育ち/2023年5月よりパートナーとお試し移住中/お惣菜 和笑輪のスタッフとして勤務/音楽、食、面白いことで人生が構成されています

執筆者プロフィール

高橋瞳

1997年早生まれ/千葉県出身/2020年9月末にIターン移住/人材会社で約1年半働いた後、陸前高田市の地域おこし協力隊に着任。高田暮舎では、移住コンシェルジュを担当/旅やアクティビティ、新しい体験が好き