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老若男女問わず、地元の人たちが集まる場所。
陸前高田市の中心市街地に建つ、複合商業施設「アバッセたかた」
今回募集するのは、アバッセたかたを構成する3棟のひとつ「アバッセタカタ専門店街」で働く正社員スタッフです。多くの市民が訪れるこちらの施設で、お客様の対応やテナントショップのサポート、地域のイベント企画や開催など、多彩な業務に関わる仕事です。
陸前高田のまちづくりの担い手の一人として、働いてみませんか?
はじめにお話を聞いたのは、アバッセたかた代表法人、高田松原商業開発協同組合の代表、伊東孝さん。
伊東さんは、生まれも育ちも陸前高田。
岩手県盛岡市の高校を卒業後、東京都内の大学へ進学しました。大学卒業後は盛岡市内で就職。その後、家業の伊東文具店を継ぐ為、地元に戻ってきました。
地元の人たちで「商業施設を作りましょう!」との呼びかけから、アバッセの前身となる商業施設「リプル」を設立。立ち上げに携わった一人です。
リプルは、食料品、衣料品などの生活必需品の他、本屋やゲームセンター、レストランが入っていました。学校帰りの学生が毎日の様に立ち寄ったり、年配の方の休憩スポットだったり、市民が集う施設でした。
しかし、設立から丸10年経った時、東日本大震災にあいました。目の前に高田松原海岸があったリプルは、跡形もなく流されてしまいました。
そんな状況の中でも、従業員と店内に残っていたお客様は全員無事に避難することができたそうです。伊東さんは当時の事を振り返り、「年2回必ずおこなっていた、避難訓練のおかげで従業員やお客様みんなが無事に避難できた。」とおっしゃっていました。アバッセたかたでも、その防災意識は変わらず、年2回必ず避難訓練をおこなっているそうです。
震災から半年後、「高田のまちを復活させたい」という想いから、アバッセたかたの設立の第一歩を踏み出しました。
「まずは陸前高田の中心市街地をどうするか。核となる施設や店舗をつくらないと。」とまちの賑わいを取り戻す為、動き出しました。
「当初は、かさ上げ地の何もない所につくったので、この後やっていけるか。と言う不安があった。」と語る伊東さん。
「かさ上げした場所で大丈夫だろうか」という批判的な意見もあったそうです。
ですが、少しずつ想いを伝えていく事で、『またここにまちができるんだな。』という認識が市民の間に広がってきている」と確かな感触を感じています。
アバッセたかたは2017年4月27日、陸前高田市のかさ上げ地区の中心市街地に、核となる複合商業施設としてオープンしました。地元中心の事業者が出店する専門店街と、市民の日常には欠かせない、スーパー、衣料品店、ドラッグストアなどの大型専門店、さらに市立図書館が一体となっています。
名前の由来、「アバッセ(あばっせ)」とは、この地方の方言で「一緒に行きましょう!」という意味です。全国応募約670通の中から、地元市民の案で決まりました。
みんなに喜ばれ、親しみやすい呼び名から、たくさんの人々が互いに誘い合い、訪れ、笑顔の集う場所になってほしいという想いも込めて、命名されました。
伊東さんと一緒にお話を伺ったのは、入社2年目の佐藤夏海さん。
生まれも育ちも陸前高田市。大学進学の為、一度地元を離れましたが、初めての就職先がここアバッセたかたです。
佐藤さんの仕事内容や今まで携わってきた仕事について聞いてみました。
アバッセには、様々なジャンルの店舗が入っているため、関わる人も様々。
「幅広いジャンルの仕事をうまくこなすのが、なかなか慣れないです。」
大変だなと感じる中でも、やりがいや仕事の楽しさも知ったとのこと。
「販促関係のお仕事がとても楽しいです。色んなイベントに関われ、広報などの準備もやりがいがあります。」と目を輝かせて話してくれました。
「自分が準備したもので、参加したお客様の喜んでいる顔が見れた時が、とっても嬉しいです。」
お客様の喜ぶ顔が、佐藤さんの仕事の糧になっているそうです。
今までたくさん関わってきた仕事の中で、一番印象に残っている仕事を聞いてみました。
「アバッセのコミュニティスペースで行った、結婚式です!」
もとは、アバッセたかた隣地のまちなか広場で行う予定だった結婚式ですが、あいにくの雨で急遽、アバッセたかた施設内にある、コミュニティスペースで行いました。
参列者の他、たまたま買い物に来ていたお客様も参加し、たくさんの祝福のもと無事に結婚式を行う事ができました。
通りすがりのお子さんがクラッカーを鳴らしたり、みんなで風船を飛ばしたり…。
笑顔いっぱい、愛の溢れた一日になったそうです。
様々な対応が求められるお仕事ですが、伊東さんが従業員に求めている事をお伺いしました。
「“高田のまちづくりの中心の一員”という意識を持って働いてほしい。
色々な方との関わりがある仕事の為、広い視野を持つことや、様々な角度からのアイディアを出してもらいたい。」とおっしゃっていました。
続けて、佐藤さんにはどんな方と一緒に働きたいか聞いてみました。
「お話上手な人がいいですね。お客様との対応も多いので、そういったお客様対応のサポートをしてくれると助かります。」
仕事上、お年寄りの方の対応も多く、お話を親身に聞いていると、ついつい時間が過ぎてしまうことも…。訛りを聞き取るのには毎回苦戦してしまうそうです。
佐藤さんの雰囲気から、きっとお孫さんと話している様な親近感を感じるのではないでしょうか。佐藤さんからお話を聞いている中でも、自然と柔らかさが伝わってきます。
利用する市民の為に、温かくおもてなしをするアバッセたかた。
佐藤さんは言います。
「私たち若い世代では、アバッセは高田のシンボルだと思っています。」
陸前高田を離れて生活している人たちが、地元に帰ってきたときには、必ず行く場所。市内へ出かけるきっかけになるのが、アバッセたかたです。
「とりあえず、アバッセ行こうか?」行くと必ず、誰かに会える。
そんな所も魅力の一つです。
最後に、伊東さんに今後の目標やビジョンをお伺いしました。
「設立当初の思い描いていた姿にはなっていると思う。市内の集客の役割は果たせていると思う。今後は、物足りない所をこれからつくっていく事かな。人が集まって、何かをする場所にはなっているので、パブリックスペースを使って、地域のイベントをどんどんやっていきたい。」
これからも高田の中心、市民の中心となるアバッセたかたから、市内の賑わいが広がっていきます。