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社会福祉法人陸前高田市保育協会は、昭和39年に開所した広田保育園が始まりです。
平成19年には、市内にある法人立保育所5園(広田保育園、米崎保育園、横田保育園、下矢作保育園、竹駒保育園)の合併により、現在の陸前高田市保育協会が設立されました。
今回の求人では、園児の保育業務を行う保育士を募集します。
募集にあたり、米崎保育園で園長を務める小笠原由美さんに、主な仕事内容や働いていてのやりがい、求める人物像についてお話を伺いました。
「これだから、保育士は楽しい!」
「一番は、子どもたちが安全で楽しく過ごせるように。そして、保護者が安心して仕事ができるように心がけています。仕事の内容は、生後6か月から就学前のお子さんの保育業務がメインとなります。朝の受入から、一斉保育。食事の補助やお昼寝、おやつを食べてからの帰宅。といった、1日の流れに沿って行っています。その他にも、年間行事に向けての取り組みや準備。お便りの作成や連絡帳の記入、日誌や書類などの事務作業もあります」。
1日の中では、子どもたちとのふれあいや一緒に学ぶ時間が多く、事務作業はお昼寝中や降園後の時間を使って作業をしているそうです。
保育士をしていて思うことは、「子どもたちの日々の成長を間近で感じられたり、できなかったことができるようになったり、一緒に達成感を味わえます。もちろん、安全面を考えて怒ったりもするし、大変なことも多いですが……。でも、子どもならではの素直な気持ちに触れたとき、癒されるしなんだか気持ちが浄化されるんです」。
長年の保育士人生の中で、「この仕事をしていて良かった!」と一番強く感じたのは、東日本大震災の時だったそうです。
「家は流され、先が見えない状況で他人のことまで考えられる余裕はなかったです。でも、遊び場がなくて困っている子どもたちのために、高田町にある団地の公園で青空保育が始まりました。来れる子どもたちだけで、最初は1~2時間だけ。短時間だったけど、子どもたちの表情や声に助けられました。当初は、こんな大変な状況の中でもう仕事をはじめるの!?と思いました。でも子どもたちが、素直で屈託のない笑顔で話してくれたので、再会して良かったと思いましたね」。
子どもたちにとって保育園は、1日の多くの時間を過ごす貴重な場所です。
「年齢の低い子にはしっかりと寄り添い、年齢の高い子には友達との遊びを存分に経験させて、楽しんだり、悔しがったり。あまり守り過ぎずに、約束事を繰り返し伝えています。集団生活を通して自然と身につけて、たくさん吸収できるのが保育園です」。成長過程において、とても大事な時期だと小笠原さんは話します。
気持ちを汲み取りながら、関係を築いていく
次に求める人物像について伺いました。
「一番は子どもに寄り添える人。子どもと一緒に喜んだり、悲しんだり、そして手助けしたり、安全面からダメなときはダメと伝えることも大事です。趣味など得意なことがあり、活かせるといいですよね。そして子どもだけではなく、親御さんとコミュニケーションをとっていくことも重要ですね」。
現在、0歳児を預かる保育園では、施設形態によって看護師の設置が義務付けられる場合があります。市内の保育園でも、保育園に在籍する看護師が足りていない状況です。
園児の健康管理に関する看護業務や、保育士の補助をはじめとする保育業務も行います。保育士とともに手をとりあい、子どもたちの成長をサポートできるお仕事だと、小笠原さんは話してくれました。
「そして、女性が多く働く場所。自分本位ではなく、相手を尊重しつつ、気持ちを足したり引いたりしながら、人間関係をうまくできることも大切ですね」。とも話してくれました。
最後にこれから移住を考えている人へ、一言メッセージを頂きました。
「田舎なんですよね(笑)。不便なところだけど、気持ちがいっぱいの人たちが多く住む町だと思っています。人の温かさを感じられますね。海や山など自然もたくさんあって、子どもたちにも触れさせながら、逞しく成長できるように保育を進めていきたいと思っています。いい所ですよ!良い所も不便な所も、生きていくうえでの生活力が身についてくるんじゃないかなと思いますね」。
陸前高田で働く多くの保育士は、「みんなで、子どもたちを育てていこう!」という想いに溢れた人たちばかりです。
子どもたちを見守り、成長を楽しみながら、一緒に働きませんか?
Text:吉田 ルミ子