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今回求人を行うのは、ロッツ株式会社の運営する温泉施設「玉乃湯」。
ロッツ株式会社は、陸前高田市や大船渡市をフィールドに薬局や訪問リハビリ事業を展開する会社です。
高田暮らしで募集を掲載している「訪問リハビリテーションさんぽ・ReBornデイサービス&フィットネスクラブ」もそのひとつ。「健康」を軸としたサービス提供に取り組んでいます。
今回紹介する「玉乃湯」は、陸前高田市竹駒町の玉山金山にある温泉施設。もともと宿泊入浴施設だったところを、ロッツ株式会社が陸前高田市の指定管理を受け、2016年から運営しています。江戸時代に開湯したという、歴史ある温泉。宿泊することも可能で、市内外のお客さんから愛される宿泊入浴施設です。
ここで、調理師として食事の調理や提供をする人を募集します。
仕事の内容は、施設を利用する方へ提供する食事の調理や提供、メニューの開発など。
そのほかに、受付や掃除といった施設全体の運営に携わることもあります。
一般的に知られる「調理師」と比べると、関わる仕事や人の範囲は少し広いかもしれません。
料理経験は必要ですが、調理師免許はなくても大丈夫とのこと。
訪れる人との関わりを楽しみながら、玉乃湯を「一緒につくる」ことを考えていける人を探しています。
「こんにちは〜」と笑顔で迎えてくれたのは、マネージャーの熊谷礼子さん。2016年の5月から玉乃湯オープニングメンバーとして運営に携わっています。
施設がオープンして約3年。「玉乃湯にくるのが日課」という熊谷さんに、まずはどんな人がこの場所へ訪れるのかお聞きしました。
「近くに住んでいる方もいらっしゃいますが、宿泊施設としても利用できるので観光目的で他所から訪れる人も多いです。特に最近は新しくできた高速道路の影響で、山田や宮古、大槌あたりからいらっしゃる方が増えてきました」
もともと「人と話すことが好き」だったという熊谷さん。訪れるお客さんとの関わりが何よりも楽しみだそう。
「旅行先というと、なかなかリピートしてくれる人は多くないのかと思うのですが、何度も来てくださる方がいるんです。そういうのがすごく嬉しい。私自身は色々なところに旅行をしてみたいと思っていたので、ここを気に入って何回も泊まってくれるというのは本当にスタッフ冥利に尽きると感じます。
一方で、サービス業なので体力は必要です。朝が早くて夜が遅いから、楽ではないこともある。 …それでもいろんな人とお話できるのが楽しいから、翌朝もお見送りをしたくて少し早く来てしまうんですけどね」
熊谷さんの話に「うんうん」と頷くのは、入社1年目の宮本妃菜さん。
宮本さんは兵庫県出身。学生時代に陸前高田市へ通っていたことがきっかけで、2019年4月からロッツ株式会社で働いています。
「もともと学んでいた心理学を生かしたい」と、現在は社内で心理職を担う宮本さん。所属はデイサービス事業にありながらも、取り組むのは利用者さんの心理相談や市内の就労支援、さらにインターン受け入れの対応や施設の受付など多岐に渡ります。
様々な事業に横断して携わっている宮本さんは、どんな風に会社の雰囲気を捉えているのでしょう。
「『こういう風にやってみたいんです』という提案に対して、『やってみたら』と背中を押してくれる雰囲気があります。私の上司はただ肯定するのではなくて、どうやって実現していくのか、といったことも一緒に考えてくれたり。会社の理念に共感していて、その中に『固定概念を取っ払う』という言葉があるのですが、最終的に挑戦することを応援する空気があると感じています」
宮本さんは、心理職としての仕事だけでなく、玉乃湯で接客をすることもあるそう。
「玉乃湯ってリピーターの方が多くて、本当に『あたたかな地域のお湯屋さん』っていう雰囲気がある。それは熊谷さんとかスタッフのみなさんが出している雰囲気だと思うから、お客さんとのやりとりを楽しんで、居心地の良いあったかい感じを一緒に醸し出していける人が来てくれたら嬉しいです。
あと、ここは山奥でなかなか理由がないと足を運ばないようなところ。色々な工夫をして、もっとよくしていこうって一緒に盛り上げていけたらいいですね」
調理の仕事について聞いてみると、「ご飯の評判良いんですよ!」といって、ちょうどランチ提供の時間を終えた調理師の大友さんを紹介してくれました。
大友康平さんは、隣町の大船渡市出身。盛岡で調理師としての経験を積み、2年ほど前に玉乃湯の調理師として入社。今は料理長を勤めています。
調理師として担当するのは、毎日のランチ提供のほか、宿泊者へ向けた朝食や夕食の調理。お昼は団体で利用される方もいます。メニューの考案は、マネージャーの熊谷さんも一緒に。
「玉乃湯は、お客様との距離が近い職場だと思います。常連さんと話していると、楽しいしリフレッシュにもなる。顧客第一というか、まずお客様のことを考える部分があって、そういうところが良いと思っています」
玉乃湯の調理と提供は大友さんと熊谷さん、それにもう一人のスタッフの3人で回しているという。
限られた人数で営業をしているため、施設の予約や受付といった仕事にも携わることもある。そうした一般的な「調理師」の枠を越えた仕事も、大友さんは「当たり前のことをそれ以上になるように」心がけていると言います。
大友さんは、どんな人と一緒に働きたいですか。
「せっかくやるのであれば料理が好きな人が来てくれるといいですね。好きでやりたい、その気持ちがあるのが一番だと思いますから」
最後に、「ちょっと待ってて」と言ってソフトクリームを用意してくれた熊谷さん。季節に合わせて、味を変えて提供しているそう。これも、リピーターのお客さんに楽しんでもらう工夫の一つ。
訪れる人とも、お店の仲間とも、優しく関わりあう場所だと思います。
興味を持った人は、ぜひ一度玉乃湯を訪れてみてください。きっと、「帰って来た」ようなあたたかさを感じてもらえると思います。
(TEXT:山﨑風雅)